京都国際写真祭KYOTOGRAPHIE & KG＋ PHOTOBOOK FAIR限定商品ページ。

Black Moon
子供のころから、私は歩くことが好きでした。歩くことは非常に実感があり、リズムは速くも遅くも、自由に、または止まることもできます。歩くことは、世界を知る方法の一つです。
多くの集まりや別れを経て、私は道を歩く人々によって構築されたイメージを記録したいと強く思っています。
ある夜、旺角の洗衣街で、私は再びあの円柱型のバリアに出会いました。
これらのバリアとは何度も出会ってきましたが、そのとき初めて本当に出会った気がしました。バリアはもともと厚い塗料で塗られており、まるで鎧のようでした。しかし、長年の歩行者による触れ合いで、塗料は層ごとに剥がれ始め、いくつかの部分は鉄の元の素材の表面を見せ、いくつかは火花のようなオレンジ色の錆び面に変わり、他の部分は依然として滑らかで、ただ汚れに覆われていました。
私はそのバリアを見下ろして、金属の手すりの上部の塗料が剥がれ、まだら模様になり、まるで月面のように見えることに気付きました。そこで、私は120フィルムカメラを使ってその感覚を記録しました。
月面は、無数の人類と星の存在による洗礼を受けた結果、今のような形になったのでしょうか？